現状のEU離脱問題(Brexit)をトレーダー目線で解説してみた

ブレクジット Brexit

さて皆さんこんにちはこんばんは。
M氏こと、さんちゃんと申します。今回は英国のファンダメンタルズ、特にEU離脱問題Brexitついてまとめてみました。しかし、あくまで僕は「トレーダー」であり、アナリストではありません。上辺をなぞるような内容になるかもしれませんが、その辺りはご容赦下さい。ここからお話するのはトレーダー目線でのBrexitについてです。

免責事項

当記事・当サイトをご参考にする場合は必ず免責事項をご確認下さい。

Brexitってなに?

さて、そもそも「Brexitってなに?」
という方もいらっしゃると思います。実はBrexitと言うのは実は造語です。

Brexit

Britain(英国)×Exit(出て行く)
つまり英国がEUから出て行くよー」という意思を示した造語というわけです。

なぜEUから出て行くの?

さてでは、なぜイギリスはEUから出ていきたいのでしょうか?
その大きな問題点は移民問題です。

移民問題

EUは2004と2007年に東欧諸国をEUに引き入れる拡大活動をしていきます。東欧の諸国というのは西欧、北欧諸国と比べる貧しい国が多いです。そんな人達からするとこんな美味しい話はありません。なぜか?それは豊かな国に出稼ぎに行くことができるからです。経営者からすれば安い賃金で労働力を確保できるのでイギリス人を雇わずに移民を雇います。そのほかには治安悪化などもあげることができます。

そうすると元々イギリスにルーツを持つ人達は当然ヘイトが溜まって行くわけです。これがBrexitの引き金となっていきます。そして2016年6月…。

国民投票

2016年6月にEU残留の是非をめぐって行われた国民投票の結果、離脱支持が51.9%を占め、それを受けて同国のテレーザ・メイ政権は2017年3月、EUに対して正式に離脱意思を通告した。

https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%88-1733377

これがブレクジットまでの簡単な経緯です。ではここからはトレーダー目線でブレクジットを見ていきましょう。

トレーダー目線で見るBrexit

国民投票当日のチャート

https://jp.tradingview.com/chart/0mVVj52q/

約27円の下落。2700pipsです。
これが1日で動きました。これは市場参加者のほとんどが目線としは「言っても残留でしょ?」という楽観的考えを持っていたためだと考えています。それを裏切りイギリス国民は「離脱」を選択しました。では「離脱」は既出。つまりは「確定事項」。相場的に言うと「離脱」織り込み済みと言う形になってきます。ではここから大切になってくるのは「どう離脱するのか」です。

これをハードブレクジットとソフトブレクジットと言います。

ハードブレクジット

これは日本語では「合意なき離脱」と訳されたりします。文字通りEUと合意せずに離脱を強行します。

メリット

移民の流入をイギリスの意思だけで制限することができる
移民問題解決が早まる。

デメリット

関税同盟からの除名

ソフトブレクジット

メリット

関税同盟の残留

デメリット

移民の流入をイギリスのだけ意思で制限できない。
移民問題解決が遅れる。

関税同盟とは

これはEU内の経済活性化のために結ばれている同盟です。
加盟国間での貿易において関税をなくし、加盟国以外からの輸入品に関税をかける同盟だと思ってください。

ハードブレクジットではここから抜けるので当然関税は復活します。ただソフトブレクジットでは関税同盟に残ることができるので関税はかかってきません。ではこれの何が問題なのか?問題は関税がかかることだけではありません。

関税同盟を抜けるとここがヤバイ

関税同盟を抜けると、当然関税がかかってきます。しかしすぐ隣のEU加盟国では関税はかかってこないわけです?しかもヨーロッパ大陸は地続きです。あなたがメーカーの社長ならどうしますか?

関税かかるしイギリス出よっか」

企業の国外への流出ですね。同じパターンで言うならスウェーデンに「あった」IKEAとかが国を捨てた企業としては有名ですかね。今はオランダに本社があるはずです。

となるとポンドはどうなりやすいのか?

ポンドの今後

基本的には今説明したロジックの通りになってきます。ハードなら「ポンド安」ソフトなら「ポンド高」です。ただハードになると企業の流出は少なくないでしょうからイギリスとしてはかなりのマイナスになるはずです。

では現状交渉はどうなっているの?と言うお話もしていきましょう。
※ここからお話するのは2019/09/25時点でのお話です。

ポンドのファンダメンタルズ的注目点

・交渉期間

2019/10/31まで。

・交渉の現状まとめ

①現在の英首相はボリスジョンソン氏。彼はハードブレクジット派の議員として知られていました。よってメイ元首相が辞任し、ボリスジョンソン氏が首相の座に就いた時はポンドは下落。


②しかしフィリップリー議員が造反し(保守党→自由民主党)このたった一人の造反で保守党は過半数を失う。結果採決にて大敗。ハードブレクジットが遠のきポンドが急騰。


③ユンケルEU委員長「我々はブレクジットを巡り合意できる」
※その後ユンケル委員長は「五分五分」と発言を訂正

まとめ

少し長くなってしまいましたが、要点まとめるとブレクジット(Brexit)って言うのはこんな感じです。僕も少し曖昧な部分があったのですが、こうやって文字に書きおこしてみると頭の整理をすることが出来ました。では今日の復習に入っていきましょう。

本日の復習

1.Brexitのキーは移民問題と関税同盟
2.ハードならポンド安
3.ソフトならポンド高
4.現在はソフトより
5.10/31にまでに決まるかに注目

コメント

タイトルとURLをコピーしました